40歳から徐々に増え始めている膝のお悩み。
なんとなく膝に違和感がある。
立ち上がったり歩いた時、階段を登るときに膝が痛い。
これらの症状、もしかしたら『変形性膝関節症』かもしれません。
変形性膝関節症の患者数は全国で約3000万人といるといわれており、高齢化社会に伴い患者数が年々増加しています。
誰もが発症する可能性のある変形性膝関節症。
今回は膝の痛みと変形性膝関節症の2021年最新治療についてお伝えしていきます。
変形性膝関節症とは
変形性膝関節症とは、膝の関節にある軟骨がすりへってしまうことで、膝の痛み・腫れ・水がたまるといった膝の症状をきたす疾患です。
初期症状として、なんとなく膝が痛んだり、立ち上がり時に痛みを感じたりすることがあります。
症状が進行してくると歩くときに痛みが生じることで歩行が困難になるため、日常生活に支障をきたすようになります。
私たちは普段なにげなく歩いていますが、実は歩行時の膝には体重の2~3倍の負荷がかかっているといわれています。
変形性膝関節症と診断されていなくとも、膝の痛みの症状を訴えている人は全国で1000万人います。
少なくとも全国で4000万人以上が膝の痛みを抱えている現状なのです。
原因は加齢と肥満
変形性膝関節症の主な原因は、加齢によって関節の軟骨がすりへってしまったり、膝関節を支える筋肉量が減ってしまって膝に負担がかかってしまうことです。
その他にも、遺伝・O脚やX脚などの姿勢による膝への負荷も原因として挙げられます。
新型コロナウイルス感染症に伴い自宅で過ごす時間が増えているため、運動不足による筋肉量の低下、肥満から40代以降の中高年は変形性膝関節症を発症するリスクが高まっています。
根治する治療は手術だけ?!
膝の痛みに対する治療は、痛み止めを飲んだり、湿布を膝に貼ることで痛みを和らげる方法・ヒアルロン酸注射・手術・運動があります。
膝の間にクッションの役割をさせることで痛みを緩和させるヒアルロン酸注射ですが、ヒアルロン酸は体内に吸収されてしまうため、一時的な対処療法でしかありません。
歩くのが辛い人にとって、薬をもらいに行ったり定期的にヒアルロン酸注射をうつために病院に行くことは、とても大変です。
家族の介助を要したり、通院時間や病院の待ち時間の問題があるため、心身共に負担が大きくなってしまいます。
進行した変形性膝関節症では、人工の膝関節をいれる手術や変形している関節を取り除く手術があります。
しかし、入院して手術を行うことは大きなリスクを伴ったり、高齢者や健康状態が良くない人は手術に適応していない場合もあります。
膝に負担がかからないように膝周囲の筋肉を鍛えることも大切になってきますが、痛みが強く運動やリハビリを断念してしまう人もいます。
そのため、痛みに我慢しながら生活を強いられている人が多く存在するのです。
膝の痛みに幹細胞治療
膝の治療に近年、幹細胞による治療を希望する人が増えています。
自身の皮下脂肪から幹細胞を培養して、膝に注射する治療です。
幹細胞は、再生・修復作用が高いため、多くの疾患の治療や病気の予防に活用されています。
手術・長期のリハビリ時間がとれないプロアスリート選手にも選択されている治療で、世界でも注目されてます。
自身の脂肪からとった幹細胞を使った治療になるため、安全性も高く通院回数や治療時間も短時間であるため、忙しい人にはぴったりの治療法になります。
これまで、膝の幹細胞治療では、幹細胞が傷ついた軟骨を修復するといわれていました。
しかし、近年の研究からは傷ついた軟骨の修復がされていなくても、痛みが緩和されているといったデータがでています。
つまり、幹細胞には痛みを抑える炎症作用があるのではないかということが研究でわかってきています。
幹細胞治療で夢が叶う!
私たちは、歩くことで生活習慣病を予防したり、行きたい場所へ行きストレスを発散しています。
歩けなくなることは、人間にとってとても辛い状態なのです。
膝の痛みによって大好きな旅行に行けなくなったり、運動ができなくてつらい思いをしている人、家族に遠慮して自宅に引きこもるようになった人はたくさんいます。
そんな方たちの希望になる、幹細胞治療に今後も注目です。
コメント一覧