ロボットを活用したソリューションの提供や、海外製ロボットの輸入・販売を行うSenxeed Roboticsは、中国のロボット会社UBTECHが開発した自動運転ロボット車椅子「PathFynder」の取扱いを開始したと発表。この機種を使った実証実験が神奈川県で行われることも決定しました。
Senxeed Roboticsは、人とロボットの共生社会を目指し、国内外の各ロボットメーカーと連携しながら、ロボットの導入及び社会実装を進めている会社です。
PathFynderのような医療・福祉分野で活躍するロボットをはじめ、他にもAI案内ロボット、バーテンダーロボット、自動配送ロボット、浴室清掃ロボットなど、多様なカテゴリーのロボットを提供しています。
また、PathFynderを提供するUBTECHは中国・深圳のロボット開発・販売会社。AlphaやWALKERといった二足歩行ロボット、企業向けの車輪付きロボットなどで知られ、身近なところではスター・ウォーズのストームトルーパーやアイアンマンなどの、ホビー系小型ロボットも手掛けています。
PathFynderは自動運転が可能な車椅子で、人が操作をしなくても目的地まで移動でき、スマホによるオペレーションで呼び出すことも可能。もちろん人によるマニュアル運転もでき、その場合はSLAM機能(Simultaneous Localization and Mappingの略で、センサーを使って地図を生成しながら自分の位置も確認する技術)によるサポートが乗り手やまわりの人たちの安全性を確保します。
例えば乗り手が手動運転をしている場面で、進行方向に人がいる、あるいは階段や障害物などの危険があるといった場合はセンサーがそれらを検知して自動停止。さらにエレベーターとの連携も可能で、異なるフロア間も安全かつスムーズに移動できるようです。こうした機能を活用して、今後は病院や介護施設、商業施設、ミュージアム、レジャー施設などでの活用が想定されています。
このPathFynderをお披露目する絶好の機会として、両社は介護業界の商談型展示会「CareTEX大阪」に合同出典。ブースではデモ機による試乗や、補助金を活用した導入相談などを実施しました。
同機の実力には行政も着目しているようで、神奈川県が「さがみロボット産業特区」における取り組みとして実施している「公募型『ロボット実証実験支援事業』」で、PathFynderが「ロボット車椅子による介護施設での移動支援の実証実験」として、令和4年度後期の案件として採択されています。
この実証実験では、実際に介護施設で移動支援を行いつつ、被介護者が目的地まで移動できるソフトウェアの開発や、スマホなどの端末と連携した自律走行、複数台連携、Web上での使用状況確認などを行い、ロボット車椅子が介護スタッフの業務負担を削減できるかどうかを検証するようです。
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