AIを活用 認知症コミュニケーションロボット「だいちゃん」

AIを活用 認知症コミュニケーションロボット「だいちゃん」 美容医療・予防医療
だいちゃん

認知症介護施設の運営やロボット開発などを行うハーモニーは、認知症の高齢者に向けたコミュニケーションロボット「だいちゃん」の販売を開始しました。

ハーモニーは、福岡県で介護施設を運営する会社。認知症の方を専門に受け入れており、県内3エリアにわたって複数の施設を抱えています。また、こうしたケア事業と共にテクノロジー事業部も有しており、AIを活用した認知症コミュニケーションロボットの開発を進めているという点が特徴です。

同社がロボット開発事業に着手した背景には、国内の認知症高齢者が増加し続けているという厳しい現実があります。こうした傾向は世界的にも共通したものですが、超高齢化社会に突入した日本ではとりわけ状況が厳しく、認知症有病率が上昇し続けた場合、2050年には有病者が1,000万人を超えるとする推計もあります。

同時に、介護業界の人手不足は深刻で、行政も様々な対策を打ち出していますが、追いついていないのが現状。そうしたリアルを目の当たりにした同社代表の高橋氏が、「テクノロジーの力で課題を解決できれば」と考えたのがはじまりで、試行錯誤の上、認知症コミュニケーションロボットのだいちゃんが誕生しました。

だいちゃんは、AIを活用して「おはなしモード」、「うたモード」、「クイズモード」、「セリフ機能による介護誘導」という4つの機能を持ち、相互コミュニケーションによって認知症高齢者の笑顔を増やし、同時に介護職員の負担を軽減することを目的としています。
例えば「おはなしモード」では、1対1でも複数人が相手でも会話をこなし、やりとりのリズムや内容から相手の集中度も判断。相手があまり会話に集中できていない時には話題を変えるなどしてコミュニケーションを深めます。

また、レクリエーションの時に歌を披露したり、クイズを出したりして場を盛り上げることも得意。TVの音声が大音量で流れている娯楽室、会話がにぎやかな食堂など音が溢れている空間でも大きな声で発話でき、相手の声もしっかり認識するなど、介護現場にフィットする仕様となっています。
※クイズモード・セリフ機能はアプリが必要

だいちゃんの開発にあたっては、介護施設や医療機関、認知症高齢者の自宅など27カ所で実証実験を行い、そこで得られたデータをもとに改良を加えてきたとのこと。こうした機能を介護現場で活用することで、認知症高齢者のQOLの向上や、認知症の中核症状の進行を鈍化させることを目的とし、さらに認知症の周辺症状が発生する頻度を減少させること、介護者の心身の負担を軽減することも目指すとしています。

同社を資金面でサポートし、プロモーションにも協力している面白法人カヤックは、だいちゃんの販売開始に際して「介護の未来が変わるかもと思いました。サイトデザイン・ムービーにも介護の未来をクリエイティブで後押ししたいという気持ちを込めています」とコメント。今回のデビューについては、東京・大阪・福岡でのエリア限定リリースとなっていますが、今後、全国展開に向けて広がっていくことに期待が高まります。

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