医療・介護における研究および開発を行うokeys.aiが、高齢者の身体機能・生理機能に沿って最適な運動プログラムを提案し、3Dアバターによる直感的でわかりやすい運動支援を実現するタブレット用AIアプリケーション「exer-kun」を販売開始しました。
okeys.aiは、「テクノロジーが介護で出来ること」をミッションに、2021年に設立。医学・介護学の研究や医療・福祉および介護サービスに関するコンサルティング業務、AIなどの先進技術を利用したプラットフォーム、アプリケーションの開発・販売などを行っています。
今回、販売開始されたexer-kunはokyes.aiのプロダクト第1弾で、高齢者の運動支援をおこなうタブレット用AIアプリケーションです。3Dアバターの動きによって、身体機能・生理機能に沿って最適な運動プログラムを提案してくれます。
個別の運動支援をおこなう際には、図解などで説明するとどうしても直感的ではないこともあり、介護士などが直接指導したり、それぞれに応じた動画を撮影するなど、個々への対応が発生することが課題となります。exer-kunでは高齢者の直感的な運動内容理解を実現するために、3Dアバターによる運動支援を採用。利用者はタブレットに表示される3Dアバターの動きを真似することで、日々の運動を実施できることが特徴です。
また利用者の身体機能や関節の可動状態、座位・立位の保持能力といった生理機能を入力することで、個別に最適化された運動プログラムが出力されます。専門職人材が不足している老人ホームでの運動実施時やデイサービスの余暇活動時に、有効な運動を提案することが可能になり、介護職員の手間やコスト、業務ストレスの軽減につなげることが可能になります。
アプリ内では、毎日の運動量を評価して可視化する「エクサポイント」というゲーム要素に近いポイント機能が搭載されているのも特徴です。ラジオ体操のスタンプのように、運動を行うとアプリケーション上でスタンプが入手できる機能などもあり、運動継続のモチベーション維持や介護職員とのコミュニケーション促進が図られています。
アプリケーション内に血圧、体温、心拍数、MMSE値(認知症スクリーニング検査スコア)を記録することで、exer-kunを各種バイタルサイン値の記録機器として使用することも可能です。
価格は、基本料金が月額税込27,500円。20床未満の有料老人ホーム、2ユニットグループホーム、地域密着型通所介護に認定されたデイサービスなど、小規模事業所は月額税込20,000円となっています。
高齢者が要介護状態になる原因のひとつに、運動不足による骨折・転倒など身体機能・生活機能の低下があると言われています。また運動不足は、脂質異常や耐糖能異常を引き起こすほか、高血圧や肥満といった生活習慣病の発症率を高めることもわかっています。
運動による刺激は筋肉量だけでなく骨量のアップにもつながり、寝たきりや生活習慣病のリスク軽減にも効果的で、フレイルと呼ばれる心身の働きが弱まった要介護状態にいたる前段階を予防する効果が見込めるそうです。
高齢者運動支援AI・exer-kun
https://okeysai.com/exer-kun/
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