介護施設向けの認知症早期予防アプリ「サウンドマインド」を提供している京セラみらいエンビジョンが、同アプリを一般ユーザー向けに開発したスマホアプリ「しらせあい 脳トレ 紡(つむぎ)」のiOS版とAndroid版をリリースしました。
京セラみらいエンビジョンは、2011年に設立された京セラグループの会社で、「モバイルとICTを融合した最適化ソリューションを核に格差なく住み続けられるまちづくりに貢献するグローバルカンパニー」をビジョンに掲げており、買い物支援アプリ「しらせあい市場」や介護者をテレビ電話で見守り緊急コール対応が可能な「しらせあいコール」など、高齢者向けのサービスを展開しています。
またサウンドマインドは、同社が介護施設や地方自治体向けに提供している認知症早期予防アプリです。神経内科専門医と共同開発したAIで毎回のトレーニング結果を分析し、50種類以上のトレーニングパターンの中からユーザーごとに効果的なメニューを作成してくれます。
今回リリースされた「しらせあい 脳トレ 紡」は、サウンドマインドを一般ユーザー向けに開発した認知症予防スマホアプリです。
はじめに認知機能を試す問題が複数あり、ユーザーの認知機能を判定。判定結果を踏まえたうえで、50種類以上のトレーニングメニューの中から、ユーザーの特性に合わせたメニューが作成されます。
実施した毎日のトレーニング結果はスコア化され、グラフ上で管理することが可能。また、3か月ごとに認知機能の判定を行い、周期的な変化を知ることができます。
iOS版とAndroid版が提供され、ダウンロードは無料。初回認知機能の判定は無料で、判定結果の表示および毎日のトレーニングを実施する場合は、月額700円または年額7,000円のサブスクリプション購入が必要になります。
京セラみらいエンビジョンは「しらせあい 脳トレ 紡」のリリースにあたり、「一般ユーザー向けに、サウンドマインドをもっと手軽にお使い頂きたいという思いから開発したスマホアプリです。自宅や外出先でも手元のスマホで毎日のトレーニングを実施することができるため、日常的な認知症予防に向けた対策として、導入しやすいサービスとなっております」とコメントしています。
内閣府が発表したデータによると、2025年には65歳以上の認知症患者が730万人に達すると試算され、大きな社会問題になっています。一方で、軽度認知障害(MCI)と呼ばれる認知症の前段階に認知トレーニングを行うことで、認知および言語能力の改善に有効であることがわかっています。
サウンドマインドは介護施設や地方自治体向けに提供しているため、個人で利用するのは難しいサービスですが、「しらせあい 脳トレ 紡」のように気軽に利用できるスマホアプリの普及が、認知症患者の減少につながるのかもしれません。
しらせあい 脳トレ 紡
https://www.kcme.jp/smartcity/sound-mind/sirasei-notore-tsumugi.html
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