世の中には、ニオイによるハラスメントが存在しています。今のあなたは加害者・被害者どちらですか?
人間は1兆種類ものニオイをかぎ分けられることができ、その中でも大多数の人が「嫌なニオイ」と感じるものをこちらの記事では以降『体臭』と定義致します。
ほとんどの体臭は汗から発せらますが、汗をかくこと自体は悪いことではありません。
しかし時間が経つにつれて皮脂や細菌が入り込み、それが体臭として現れます。
自分では自分の体臭に慣れてしまっているため、知らぬ間に周囲の方へ不快な思いをさせてしまっているかもしれません。
そこで今回は部位別による原因や確認法、解消法までご紹介いたします。
①頭皮臭
なかなか自身の頭皮を嗅ぐ機会はありませんが、満員電車やエレベーターなどで気づかぬ内に頭皮臭を放っているかもしれません。
原因・確認法
頭皮臭が現れる原因の多くは皮脂量にあります。
間違ったヘアケア・食生活の乱れ・ストレスなどが続くことで、過度に皮脂が分泌されてしまい頭皮臭が発生致します。
一般的に女性よりも男性の方が皮脂量が多いとされているので、頭皮臭が現れやすいと言われています。
自分の頭皮が他人にどのように感じられているのかを確かめる方法は、朝起きた時に枕のニオイを嗅ぐことで分かります。
また頭皮を擦ってみたり、ドライヤーを後頭部から前に向かって当てることでニオイを感じることができます。
これらの方法も分かりづらいことがあるので、その場合は第三者に頼むことが1番正確です。
解消法
【正しいヘアケア】
ニオイが気になるからといって爪を立てて洗ってしまっていたり、強い力で洗ってしまうことは逆効果なので優しい力で髪を洗うようにしましょう。
また洗浄力が強すぎるシャンプーは頭皮を乾燥させてしまいます。
頭皮が乾燥してしまうと潤いを与えようとし、皮脂の過剰分泌がはじまるのです。
髪が濡れたままの状態を放置することは、菌を増殖させてしまい匂いが強くなるため自然乾燥はやめましょう。
【バランスの取れた食生活】
野菜を中心に摂取したりニオイがきつい場合は脂ものを控えたりするなど食事に変化を与え、バランスの良い食事を心掛けてください。
【ホルモンバランスを整える】
年齢を重ねるごとにホルモンバランスが崩れてしまいます。
その結果皮脂分泌を抑えてくれる女性ホルモンが減少してしまうので、ニオイが強くなってしまうのです。
なので規則正しい食生活や適度な運動を行い、女性ホルモンを増やしましょう。
頭皮臭はその日の、調子や環境によって変動しやすいのでニオイが何日も続く場合のみ対処を行う形で充分です。
②口臭
実は世界で1番口臭が強い国は日本と言われています。
米国にくらべスキンシップが少ない日本では、口元をケアするといった認識が少ないため世界に比べて口臭が強いといった結果が出てしまっています。
原因と確認法
口臭の主な原因は2つあり『舌苔』と『歯周病』です。
舌苔とは、舌に溜まってしまった食べカスや粘膜/細菌のカスによって現れ、舌の表面を白く見せてしまいます。
また、20歳以上の約8割の方が無自覚歯周病と言われています。
朝起きた際に口臭が気になるのは口内の渇きが関係しています。
上記以外にも血液の影響で匂うこともあります。例えばニオイの強い食材を食べた後や空腹時、ダイエット中などです。
確認法としては、口元を手やマスクで覆い息を吐き出したり唾液を使ったやり方など沢山あります。
解消法
【正しい歯磨き】
優しい力で歯を磨いたり、1か月を目安に歯ブラシを変えることが大切です。
またひどい舌苔の場合、専用の舌ブラシで1日1回を基準に奥から手前へ優しい力で磨くことで治すことが出来ます。
あくまで優しく、やりすぎず舌苔が気になる場合のみ限定してください。
【口内の乾燥を避ける】
空腹時や緊張時は口内を乾燥させてしまうので、水分補給をしたりガムを噛むことで唾液を発生させてください。
【口臭グッズを使用する】
ニオイの強い物を食べた時やアルコールのあとは、ブレスケアを使用するなどがおすすめです。
乳酸菌も口臭対策に抜群の効果を発揮します。
③ワキガ
ワキガでお悩みの方は男女共にとても多く、特に夏場は周囲へも影響を与えてしまう場合があります。
原因と確認法
ワキガの方の特徴として脇毛が濃い・耳垢が湿っている・遺伝・高カロリー/高脂質の食べものを好んで食べるなどがあげられます。
主に脇毛の量と濃さが関係しており、ワキガの方は脇毛の量が多い方がほとんどです。
汗そのものは無臭ですが、その汗にタンパク質や脂質が分解されることにより独特なニオイを放ちます。
特に毛穴が多かったり、密集していると蒸れが発生し細菌が繁殖しやすくなってしまいます。
先ほど特徴としても挙げられた耳垢や体毛、着類の脇部分が黄色に変色していたら脇汗ケアを始めることをお勧め致します。
解消法
ワキガの厄介なことは、自己治療で完全に治すことは難しいという点です。
ですが抑えることは可能なので是非行ってみて下さい。
- 大豆製品や魚を中心とした食生活
- 精神状態の影響で現れる汗を減らすため、ストレスを溜めない
- こまめに脇汗を拭き、体を清潔にする
- 制汗剤等を使用する
- 脇脱毛を始める
完璧に治すためにはニオイの元である『アポクリン汗腺』を病院で施術する必要があります。
費用がかかり体への負担も大きいので、最終手段として認識しておいてください。
④足の匂い
普段覆われている機会が多いからこそ、気づきにくいですが足の裏も汗をかいています。
原因と確認方
モワッとしたニオイの原因は、靴や靴下による密閉された空間です。
密閉された空間は通気性がないため、汗をかいたのち常に湿った状態となり悪臭の正体でもある細菌が大量発生してしまいます。
元々足裏は他の部位に比べ汗腺(汗を出す器官)が多く分泌されているため、気づきにくいですがたくさん汗が出ています。
さらに古い角質もニオイの原因です。
外部からの刺激(きつい靴による圧迫された足)や、かかとには皮脂腺が無いことによって乾燥し角質は現れます。
角質が溜まっている方や同じ靴のみを繰り返し履く方、締め付きの強い靴をよく履く方は注意が必要です。
また指の間・爪の付け根・かかとの分厚角質などの足の構造そのものが、皮脂や垢が溜まりやすいので日々の足ケアが大切となってきます。
解消法
【同じ靴を履き続けない】
靴そのものに細菌が繁殖してしまうのでコーデによって靴を変えてみたり、ベランダに靴を置き殺菌効果のある日光を当てましょう。
【靴を通気性の良い場所に置く】
靴箱などの湿度が高く密閉された空間は細菌のお気に入りなので、靴箱を開けっぱなしにし空気を通すといった乾燥をさせてください。
【通気性の良い靴を履く、自分に合った靴を履く】
夏場はサンダル・クロックスをいった通気性の良い靴を使用し、サイズに合った靴を履くことで角質予防が出来ます
【足を清潔にする】
帰ってすぐに足を洗い流すことで汗による細菌や汚れを流してくれます。
⑤加齢臭
加齢臭は年齢を重ねるごとに現れてくる匂いです。
40歳を過ぎたあたりから耳裏・首回り・背中・脇の下など全身から分泌されると言われていますが、30代で現れる方もいます。
原因と確認法
加齢臭は自分では気づきにくいニオイNo.1です。
多く例えられるものは青臭い・古い油のニオイ・祖父母のニオイなどがあります。
加齢臭独特のニオイの原因は皮脂腺に含まれる『ノネナール』という物質です。
年齢を重ねると皮脂分泌量は減っていきますが、20代頃とは違い皮脂に含まれる脂肪酸が増えることでノネナールが発生します。
また生活習慣の乱れは活性酸素を増加・ニオイを抑える効果のある女性ホルモン減少どちらも加齢臭の原因です。
解決法
加齢臭は首・耳の後ろ・胸元・お腹・背中からニオウことが多いので、日中はよく拭き取るなどを行ってください。
また枕カバーやシーツを頻繁に洗濯し、清潔な状態を保ちましょう。
食事も気を遣い脂質の取りすぎ・アルコールの取りすぎを抑え規則正しい生活を送ることで加齢臭予防が出来ます。
汗は季節を問わず分泌されるため、年中対策が必要です。
⑥ダイエット臭
ダイエットのみに夢中でダイエット臭に気が付かないまま過ごしていませんか。
ダイエット臭は『ケトン臭』とも呼ばれており、口臭や体臭から今までにはなかったニオイが放たれます。
原因と確認方
ダイエット臭が現れる主な原因は食事制限です。
食事制限により、体内や腸内環境が今までと変わることで甘酸っぱいニオイが現れます。
脂肪酸が血中と混ざることで脂っぽいニオイが始まり、次に乳酸が増加したことでアンモニアとくっつきアンモニア臭に変わります。
最後に甘酸っぱくなるのですが、この状態までいくと食事制限大成功の証拠です。
解消法
ダイエット臭の解決法は簡単です。
ニオイの始まりは代謝機能が低下しているサインなので、体を動かすといった運動をはじめましょう。
またその他に緑黄色野菜・MCTオイル・お酢・梅干しなどの代謝を高めてくれる食材を摂取してください。
体重を減らすことのみに縛られず、栄養バランスと体の調子も気遣ってあげてください。
まとめ
上記の体臭以外にも精神状態によって現れるニオイもあり、緊張によるストレス臭や疲労臭などがあります。
全ての体臭において共通していることは、自分では自分の体臭に気づくことが遅れてしまう点です。
周りへの配慮として自身のニオイを理解し、対応していくことが大切となっています。
また自分のお気に入りの香りだからといって、強い香水のかけすぎにも注意が必要です。
始めに香りが強いと感じたら半プッシュ~1プッシュで抑えるようにしましょう。それだけでほんわかと良い香りがします。
ほとんどの体臭は生活習慣の改善で抑えることができるので、ニオイが気になる方は今一度ご自身の生活を見直してみて下さい。
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