みなさん、甘酒は好きですか?『飲む点滴』と呼ばれている甘酒。
今回は甘酒が昔から親しまれ、現代人になぜ必要なのかもお伝えします。
また甘酒が苦手な方にも飲みやすくおいしい甘酒もありますので、最後までぜひ読んでみてくださいね。
甘酒の歴史
1689年(元禄2年)の料理書「合類日用料理抄(ごうるいにちようりょうりしょう)」には、醴(甘酒)の作り方として、米、麹、水、酒で作るレシピが記載されており、平安時代の「延喜式」に見られる醴酒造りの名残を垣間見ることができます。しかし、1712年(正徳2年)の辞典「和漢三才図会(わかんさんさいずえ)」には、米、麹、水で作るレシピが記載されており、飲み方は麹の粒を残したまま飲むか、しぼって飲むとあります。この当時から甘酒の粒のあり・なしには好みがあったのですね。また、このころには甘酒は飲むだけでなく、料理や饅頭などの菓子づくり、醤油などの調味料づくりに活用されるなど、産業にも浸透していった様子も見られました。
マルコメ公式サイトより
甘酒がまさかの平安時代から飲まれていたなんて驚きです。そして、江戸時代後期になると江戸の町では夏の飲み物だった甘酒が四季を問わずに飲まれるようになったそうです。長いあいだ親しまれるものとして納豆も日本の代表的な発酵食品ですが、昔の人の知恵がたくさん詰まった甘酒は甘くておいしいだけじゃなく、栄養も豊富だったからこそ受け継がれた味だったことに違いありません。
美容・健康に関する効果
甘酒が現代社会を生きる私たちにとって重要な飲み物なのはナゼなのか?それは、甘酒に含まれる栄養素に美容・健康・ダイエットをサポートする役割が豊富に含まれていることが解明されているからです。※1
今回はみなさんが興味がある、甘酒を使ったダイエットについて取り上げてみましょう。
1.ダイエットを助ける効果
甘酒に含まれる消化酵素リパーゼとブドウ糖がダイエットの強い味方になってくれます。
リパーゼというのは、甘酒に含まれる酵素のひとつ。脂肪を分解するはたらきがあります。
ブドウ糖には、消化を助ける働きや血糖値をあげる働きがあります。摂取すると、満腹中枢が刺激され、少量の甘酒で、満腹感を得ることができます。
「お腹が空いてツラい…」「甘いものを我慢するのムリ…」そんなときにぜひ甘酒を少量飲んでみてください。空腹感を紛らわしつつ、甘くて美味しい甘酒を楽しみながらダイエットすることができるので、甘いものがやめられない人にもおすすめです。
甘酒の麹菌の酵素によってブドウ糖がすでに分解されているので、消化しやすく、内臓に負担をかけないのが特長です。
2.美肌効果
甘酒には、アミノ酸・ビタミンB2やB6、ナイアシンなどのビタミンB群が豊富に含まれています。
ビタミンB群にはたんぱく質の代謝を助ける作用があります。ビタミンB群は皮膚や粘膜をつくる成分の多くはたんぱく質で構成されており、たんぱく質の代謝を活性化させることで、肌の老廃物を取り除き、元気な肌をつくることができるんです。
とくに、私の場合、冷え性ですが1年飲み続けてみて肌の血色もよくなりました。米糀の甘酒に、スーパーに売られている酒粕をちょっと入れて飲むとさらに効果が期待できるとか。目の下のクマやシミ・クスミなどは、血流が悪いことが原因だったりするので年中顔色が悪い方は試す価値ありかもしれません。
また、アミノ酸も豊富に含まれており、吸収率もよいことからマラソンや激しい運動後に最適な飲み物です。体力の回復・疲労感の改善に役立ちます。
3.便秘を予防・解消する効果
甘酒には、食物繊維とオリゴ糖が豊富に含まれています。
腸内の善玉菌を増やすはたらきがあるので、腸内環境を整えてくれます。不溶性の食物繊維も含まれていて、腸を刺激することで排便を促進するはたらきもあります。
そのため、便秘の予防や解消にとっても効果的です。飲みすぎると、体調によってはお腹が緩くなることがありますので、やはり適量から始めてみましょう。
4.血圧を下げる効果
甘酒にはGABA(γ-アミノ酪酸)というアミノ酸が含まれています。
GABAはストレスをやわらげ、リラックス作用があることで知られていますが、実は血圧を下げる効果もあるのです。
日本人の3人に1人が高血圧と言われており、高血圧は動脈硬化や脳梗塞といった重大な病状に発展する恐れがあります。必ず対策をしておきたいところですよね。
甘酒には2種類あった
酒粕甘酒
酒粕甘酒は日本酒をしぼってできた酒粕を利用しているため、アルコール成分が含まれています。また、ビタミンB群、ナトリウムやカリウムといったミネラル類などが豊富に含まれているので栄養価が高く、美容効果も期待できるのが酒粕甘酒の特徴です。ただし、酒粕甘酒は味を調整するために砂糖を利用することが多いので、ダイエットやカロリーが気になる方はその辺にも注意して飲むようにしましょう。また、微量ながらアルコールを含むタイプもありますので、必ず原材料名はチェックしてから購入しましょう。
ノンアルコールで飲みやすい米麹甘酒
米麹甘酒は米麹に含まれるアミラーゼという酵素ででんぷんを糖化してできたブドウ糖で甘さを引き出しています。そのため酒粕甘酒と比べカロリーが低く、満腹感も味わえるためダイエットにも向いていると言われています。子供でも飲みやすいので、家族で飲む場合は断然白米甘酒が飲みやすいと思います。米麹甘酒に含まれるビタミンB1には、エネルギーを生産するための代謝を助ける補酵素としての役割があります。※2
美味しい&栄養豊富な甘酒の見分け方
スーパーに販売されているタイプで多いのが添加物が入っているタイプ。これは保存料や加糖、甘みを引き立たせるための塩分が加えてあったり、本来の自然な甘さの甘酒と離れている味もあります。
いくつか試してみましたが、常温保存できるタイプの甘酒はわたしは苦手な味で、飲めるものが見つかりませんでした。そこで通販を調べることに。
大量生産されている甘酒というのはだいたいが加熱処理を行って、発酵を止めているタイプです。いわば、生きている酵素がない状態なので、発酵はすすみませんので味の品質は保たれるということです。
これが発酵を止めていないタイプだと、発酵が温度によっては進んでしまい、最終的にお酢のような味になるそう。これは乳酸菌が入ってきて糖分を酸に変えてしまうからです(糖分を乳酸にする)。
ですが、栄養価でいけば酵素たっぷりの、発酵を止めていないタイプのほうがからだにはいいことがなんとなくわかっていただければと思います。
私の中の定義としては
1.発酵を止めていないもの
2.無添加のもの
3.なによりも美味しいもの
が選ぶ基準となっています。
甘酒が苦手な方でも飲めるおすすめ商品
あまざけらぼ(秋田市雄和)
発酵を止めていない甘酒で、甘酒が大好きな店主が糀づくりから甘酒まで全て手作業で行っているニッチな甘酒。月2回あまざけ工房をオープンしています。店主が糀の親となる、種麹を製造販売している会社に勤めていることもあり、糀へ対するこだわりものぞける味です。
月の生産数もかなり限られています。豆乳甘酒は甘酒が嫌いな方でもガブガブ飲みやすいと定評あり。通販サイトはこちら
おたまやの生甘酒(山形県米沢市)
山形県のおたまやの生甘酒も発酵を止めていないので、クール便で販売されています。糀を卸販売されていたり、発酵食品の直営店もあり。白米だけじゃなく、黒米や赤米、玄米などでも甘酒を作っているので、飲みくらべ、食べ比べも楽しいはず。山形に旅行へ行ったらいつか訪れてみたいものです。通販サイトはこちら
アレンジひとつ加えて飲みやすく
・味が苦手な方、甘さが強く飲みづらい方は牛乳などと割ったら飲めるかもしれません。プラス、飲みやすい青汁やバナナとシェイクすることでとっても美味しい甘酒シェイクになります。ココアや抹茶などもおすすめです。
・甘酒に炭酸水を混ぜて、お風呂あがりのドリンクに。甘酒って甘すぎる!と感じる人はぜひ試してみてください。
・ヨーグルトに混ぜて。無糖のヨーグルトに、甘酒がはちみつがわりになって、ちょっとしたデザート感覚で取り入れることができます。
朝晩お猪口一杯でちょうどいい
甘酒はたくさん飲みすぎると血糖値も気になりますよね。普段は朝晩お猪口一杯、多くても100ml程度でも良いそうです。コップ一杯の糖質はそこそこありますので、もしたくさん飲みたい場合はゆっくり飲んだり、牛乳や豆乳と割って、一度に摂取する糖質の量をコントロールしましょう。
まとめ
実は発酵を止めていない甘酒は、ネット検索にもあまりあがってこないので、甘酒 おすすめ などのキーワードを打ってもなかなか出てこなかったりします。通販サイトで気軽にお取り寄せができるので、美味しい栄養価の高い甘酒をお探しの方は『生甘酒』でぜひチェックしてみてください。
参考サイト
※1 森永製菓公式甘酒専門サイト 甘酒Lab
※2 健康への第一歩!「甘酒」の効果と飲み方を管理栄養士が解説 https://macaro-ni.jp/66936
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