ケトジェニックダイエットは、いま最も効果的と言われているダイエット法です。
その効果の高さと即時性からアスリートや海外のセレブなど沢山の実践者が現れました。
効果が現れやすいからといって間違った認識・方法でケトジェニックダイエットを始めていませんか。
やり方を間違えると体へ大きな負担を与えリバウンドを促してしまいます。
そこで今回は、失敗しないためのケトジェニックダイエット法をご紹介していきます。
ケトジェニックダイエットとは
そもそもケトジェニックとは、脂肪を分解することで増える『ケトン体』と『ジェニック(~に適した)』の2つの言葉から成り立っています。
体内のケトン体を増やし、効率よく痩せる効果があることから『ケトジェニックダイエット』と呼ばれるようになりました。
現代の食事はご飯・麺・パンなどの糖質(炭水化物)が主食となっています。
通常、エネルギーは糖質から優先されて作られますがその過程で糖質が余り、脂肪酸ができることこそが体が太る原因です。
そこで注目されたのが、糖質(ご飯やパン)を控える代わりに脂質(チーズやバター)タンパク質(お肉や魚)を多めに取る食事法です。
体の主なエネルギー源を炭水化物から脂質へ変え、燃焼することで体重を減らすことができます。
ケトジェニックダイエットと糖質制限の違い
糖質を抑える部分のみ注目すれば糖質制限と似ていますが、この2つは栄養バランスが大きく異なります。
タンパク質(P) | 脂質(F) | 糖質(C) | |
ケトジェニック | 20% | 75% | 5% |
糖質制限 | 40% | 40% | 20% |
上記のようにケトジェニックダイエットでは、糖質の代わりに脂質をたくさん取らなければいけなく、糖質制限は言葉の通り糖質のみを制限するダイエットです。
ケトジェニックダイエットを行う際に最も意識していただきたいのが上記のPFCバランスです。
このバランスが崩れてしまうと、ケトジェニックダイエットは失敗してしまいます。
それに比べ糖質制限は食事制限が緩く、金銭面的にも簡単に実践することができる特徴があります。
急いで体重を落とす必要がない場合は糖質制限から始めることをお勧め致します。
何度も言いますが、ケトジェニックダイエットは脂質・タンパク質をたくさん摂取して痩せる方法となっております。
脂質(チーズやバター)タンパク質(お肉や魚)が苦手という方は糖質制限へ変えましょう。
ケトーシス状態のサインとは
ケトジェニックダイエットは『ケトーシス状態』へどう持ち込むか、が成功・失敗の鍵となっています。
ケトーシスとはエネルギー源が糖質からケトン体へ切り替わった状態を指します。
簡単な言葉に言い換えるとカラダが『脂肪燃焼モード』になったということです。
カラダに起こる変化
ケトーシスに入ったらカラダは以下のような変化が現れることがあります。
風邪
頭痛やダルさなど風邪に似た症状が現れ始めます。
これらはエネルギー源が炭水化物から脂質へ変わっているからです。ケトジェニックダイエットの副作用とも言えるでしょう。
アミノ酸を取り入れたり、時間が経っていったりすることで自然と良くなります。
不眠障害
糖質を消化する負担が減ることで、体が疲れないので眠くなりにくくなります。
その反面、睡眠時間が減ることで好きなことをする時間を増やすことができます。
胃腸トラブル
脂や動物性たんぱく質を摂取することが増えることで、下痢や便秘が引き起こります。
これは悪玉菌が増えてしまうからです。
植物繊維が多い食べ物や植物性たんぱく質を取り入れましょう。
運動力低下
ケトンを使えるようになるまでに多くエネルギーを使うためグリコーゲンが限界を迎えます。
はじめは違和感を感じることがありますが徐々に慣れてしまうそうです。
適度な運動を行うことも対策となっています。
ケトン臭
ケトン体が増えることで独特なニオイが口臭や体臭になって現れます。
甘酸っぱかったり脂っぽいニオイが出てき始めたらケトーシスに入ったと言えるでしょう。
運動や半身浴によってニオイを抑える効果が期待できます。
お腹が減らないorすぐ満腹になる
自分の脂肪でエネルギーを作れてしまうため空腹感を感じにくくなります。
また血糖値が低く安定した状態を保てます。
集中力向上
ケトン体が増えることでa波も増加します。
このa波は、脳や体にリラックスを与えるとともに集中力向上にも効果があります。
プロスポーツマンの間でもa波トレーニングが行われているくらいです。
ケトンメーターを用いることで、ケトーシス状態かどうかを調べることができます。
呼吸式のケトン測定器は、呼吸をするだけで測定できるので簡単に行えます。
尿ケトン体検査などよりも正確かつコストを抑えた、ケトン測定器です。
また片手に収まるサイズなので持ち運び便利な商品でもあります。
ケトジェニックダイエットのメリット・デメリット
ケトジェニックダイエットにもその他のダイエット同様、メリット・デメリットが存在します。
ダイエットを始める前にそれらの特徴を掴んでおきましょう。
メリット
- 即効性が高い
- 脂肪の減りが早い
- 食べて痩せられる
ケトジェニックダイエットは食べることで効果を実感していくので、食後に満腹感を得ることができます。
そのため空腹に耐える必要がありません。
また取り入れる食材を変えることで体質が変わり、痩せやすい体に変化していきます。
エネルギーの生産方法が変るため、どんどん減量していく体になるのです。
デメリット
- 低脂質高タンパク質の食事をするのでコスパが高い
- 体の不調が続くことがある
- 体臭・口臭が変わる
ケトジェニックダイエットは食事量の制限がない分、食材の制限が非常に厳しいです。
穀物類、根菜類などの食品が禁止だけでなく、ドレッシングなどの調味料にも気を遣わなければなりません。
上記でも記載致しましたが、ダイエット成功の証であるケトーシスに入ると体調へ変化が現れます。
体調不良は副作用の1つともいえ、日時が経過していくにつれ良くなることがほとんどです。
ケトジェニックダイエットを行う間で余裕がでてきたら、運動・体臭ケアなども並行して行いましょう。
外食が多い方やデメリットの条件がキツイという方は、糖質制限など他のダイエット法に変えることをお勧めします。
ケトジェニックダイエットの食事・食材
ケトジェニックの鉄則は『適度なたんぱく質・高脂質・低糖質』です。
1食に摂取していい糖質を20g以下にし、1日の糖質総カロリーは60%を目安にしましょう。
食べてOKの食材(例)
【野菜】
カリフラワー・ブロッコリー・ホウレン草・トマト・キノコ・キュウリ・ナス・アスパラガス・ アボカド
【フルーツ】
ブルーべリー・ブラックべリー・ラズベリー
【肉】
鶏肉・豚肉・牛肉・ラム肉・ベーコン・ハム・ターキー・ソーセージ
【魚介】
サーモン・鯛・ます・まぐろ・たら・なまず・あさり・牡蠣・ロブスター・かに・ほたて・ムール貝
【油】
バター・マヨネーズ・ココナツオイル・オリーブオイル・アボカドオイル・ギー・ラード
【乳製品】
生クリーム・チーズ・クリームチーズ・サワークリーム
【飲み物】
水・ブラックコーヒー・無調整豆乳・無糖のお茶・ウイスキー・シャンパン・辛口ワイン
【間食】
アーモンド・ピーナッツ・マカダミアナッツ・ピーカンナッツ・ヘーゼルナッツ・くるみ・松の実
コンビニで手に入るおすすめ商品
ダイエットで1番困るのは、食材の調達ですよね。
ケトジェニックダイエット実行中にコンビニでも手に入る食材をご紹介致します。
タンパク質もしっかりとれて食べ応え満点のお肉
- スモークタン
- 牛すじ
- 豚ロース生姜焼き
- フランクフルト
- サラダチキン
- 砂肝
- 焼き鳥(塩)
脂質とタンパク質を効率よく取れる魚
- さば缶
- 焼きサバ
- サンマ缶
- サラダフィッシュ
甘いものが食べたくなった時の救世主
- バターコーヒー
- カロリー0ゼリー
- ヨーグルト(プレーン)
- プロテインバー
少しお腹が減った時に最適な食べ物
- 厚揚げ、卵、こんにゃく、しらたき(おでん)
- ゆで卵
- だし巻き卵
- チーズ
- サラダ(コーン抜き)
- 糖質0麺
気を付けるべき食材
【炭水化物】
お米や麺、パンなどの炭水化物を必ず避けるようにしましょう。
またソフトドリンクやスムージー、スポーツドリンクにも多く含まれていることがあります。
スムージーを作る際は氷多めの果物少なめ、ベースは無糖のアーモンドミルクなどたくさんの配慮が必要です。
果実もベリー系のものをお勧めしますが、ブルーベリーは炭水化物が多いので気を付けてください。
炭水化物を摂取してまうと、脂肪燃焼までに時間がかかってしまい中々効果が実感できないなどの問題が現れます。
【野菜】
「野菜ならいくら食べても大丈夫」という考えは危険です。
野菜の中でもレンコンやトウモロコシ、イモ類、根葉類は糖質が多いので気を付けてください。
葉物野菜やキノコ類は糖質が少ないですが、ドレッシングを糖質OFFや0のものにしましょう。
【調味料】
特に注意して頂きたいのが糖質や脂の量がバラバラな調味料です。
何も考えずに使用してしまうと『食材はきちんと制限出来ているのに効果が出ない』などの問題が発生します。
そのため糖質OFFのソースやケチャップに変えたり、小麦粉の代わりに大豆粉など様々な方法で糖質をコントロールをしましょう。
ケトジェニックダイエットで痩せない時の対処法
「なんだかあまり効果が感じないな…。」と思う場合はこれらが原因かもしれません。
【1.まだ体の準備期間】
ケトジェニックは体内の作りを変えるダイエット法なのです。他のダイエットに比べ即効性は高いですが、効果の現れは人それぞれです。
始めてから1~2週間なにも変化が現れなくても、諦めないでください。
仮に、この段階で体重が減っていたとしても、水分が減っているだけでケトン体は出ていないことがほとんどです。
すぐに効果が現れないからといって挫折するのではなく、取り合えず3か月やってみるかくらいの勢いでいましょう。
【2.食事コントロールが正しくない】
1か月経ってもなにも変化が現れないという方は、食事制限が正しく行えてない場合がほとんどです。
ケトジェニックダイエットの食事制限はかなり厳密なので「思ってもいないところで糖質をとっていた!」なんてこともあります。
食事の配分が難しく、なかなか結果が出ないとお困りの方は専門の医師の方と二人三脚で行うことをお勧め致します。
【3.停滞期の訪れ】
ケトーシス状態にいき順調に効果が出てたのに急に体重が減らなくなったとい方は、停滞期の可能性があります。
停滞期とは体が『十分なカロリーを摂取できていない』と判断してしてしまい、体内の防御反応が起こることで始まります。
そんなときは以下の3つを試してみて下さい。
①摂取カロリーを見直し
運動量・食事量が変わり体内の動きが変わると、摂取カロリーも変わってきます。そのためもう一度、体を見直し摂取カロリーの調節を行いましょう。
②ケトジェニックを止めて糖質制限に切り替える
少し制限を緩めて糖質制限に変えてみたり、脂質制限に変えてみたりすることもお勧めです。
③チートデイを設ける
下がってしまった代謝を戻すためにも、ストレス解消のためにも、チートデイを設けることは大切なことです。
とはいってもチートデイを行う際にもルールがあります。『たんぱく質の摂取量を維持しながら糖質を大量に摂取する』
このようにジャンクフードやお菓子を大量に食べて良いわけではなく、お米などの体に良い糖質を摂取しましょう。
また連日で行うのではく、1日限定にしましょう。連日チートデイを行ってしまうと体がケトーシスに戻りづらくなります。
チートデイを効率よく行うことで、ケトジェニックダイエットの継続理由に繋がります。
ケトジェニックダイエット効果
きちんとルールにそって行えば、だれでもすぐに効果があらわれることが最大の魅力であるケトジェニックダイエット。
その反面、なんとなく始めてしまうとケトーシス状態までいけない可能性があります。
しっかりと、やり方を理解した上で無理なく行うことが大切です。
また、1人で始めるよりも専門家の管理のもとで行うことが1番安全かつ正確にダイエットできます。
ケトジェニックは一生続けるダイエット法ではありません。
個人で行う場合は、厳しい食材管理から始めるのではなく、徐々に徐々にを大切にし体を慣れさせてあげましょう。
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